Lyrics Message

ふと感じたことを歌詞にして、伝えたい思いをメッセージにして。

死んで欲しくなかった人が、ソーシャルの向こう側で見つかった。

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自分にとって無関係の死と筆箱の消しゴムが消えた感覚は似ている。

テレビから流れるニュースには、楽しい話題があまりない。
楽しい話は人を惹きつけられないからだと聞いたことがある。
人の悲報や訃報が、視聴率を稼ぐ要素なんだって。

消しゴムってすぐ消えちゃう。角を使わないように大事に使っていたはずなのに。
それでも必要だから、また新しいのを買う。どうせすぐ無くなるのにね。

当然のように、物である消しゴムに悲しみを覚えない。それは生命を感じないから。
でも、テレビの向こう側で発信されているのはれっきとした人間で、同じように呼吸をしていた。笑っていた。感情があった。

でも、「また一人死んじゃったのか」その程度で終わってしまう。
情の有無の問題なのか、わからないけど、人は儚い。

SNSが出来てから、その情は以前より強まった。SNSは、死人のアカウントも残されてしまう。彼らが生きていたときのことを過去に遡って見ることができる。地理的にも全く縁のなかった人の死を悲しんで涙する自分がそこにはいる。

自分にとって無関係の死と消しゴムが消えた感覚は似ている。
それは物理的な距離の問題ではなく、精神的な距離の問題だから。